ドラマ『逃げ恥』と“いい歳の独身”

恥ずかしがっている猫。(多分まぶしいだけ)


時折書いておりますが、私はテレビが苦手です。
内容もですけど、音と情報が身体に垂れ流されてくるのがしんどいようです。
さすがにニュースは見たほうがいいよね、と思って、
帰宅後はテレビをつけるようにしていたのですが、
なんだかしょんぼりする話題ばかりで、これも見なくなっちゃいました。
浮世離れする一方である……。


というわけで、週のうちの4日は沈黙している我が家のテレビさんですが、
日曜8時、火曜10時、木曜10:25(…は忘れがちだけど)には目覚めます。
なぜか、星野源専用テレビ、みたいになっています。


このうち、火曜10時の『逃げるは恥だが役に立つ』は、
たまたま実家に帰ってた日が、第一回目放送日だったので、
親の横でなんとなく見ていたのですが、これはいいのに当たった……!
東京に戻ってきてからも「Dr.コトー診療所」以来のはまりっぷりで見ています。
上記のような生活なので、ドラマを連続で見ること自体が、もはや奇跡です。


このドラマ、出てくるエピソードも台詞も、
「こんなに“好き”を表現してるのに、なぜ相手の気持ちを疑うのよ?
……なんて言いたくなるけど、まだ確証が持てないときって、
『勘違い人間になっちゃいけない~』って冷静になろうとしていろいろ理由探すよね~~~、
あああ分かるうう~~~!」
「返信が気になってさ~~~枕元にケータイ置いたまま寝るよね~~~
あああ分かるうう~~~!」
……という具合に「あああああああああああ分かる分かる~~~!!!」の嵐です。おそろしい。
コメディなのに、ほろっと泣けたり、
いいところを突いてくる台詞があったりするのもポイント高い。



そして、もうひとつ。
今まで「結婚できないwww」みたいな扱いを受けていた、
「いい年の独身」に愛ある光を当ててるところも、とても嬉しい。


私も(そろそろぶっちゃけますけど)「いい年の独身」なので、結構言われます、結婚的な話題は。
親戚や年配の方から言われる、「いい人見つかるといいわねー」くらいは、
まぁ挨拶レベルの話だから、別に気にしていないし、
幸いうちは、両親が「焦ってもしょうがない」「こればかりは縁だ」
という考え方でいてくれるのもありがたい。



けれど、やっぱり、メディアの煽りが原因とは分かっていても、
「結婚できない人って、やっぱなんか問題あるよねー」なんて書かれていたりするのとか、
「だから結婚できないんや」みたいな笑いをとろうとするバラエティとか、
「年取れば取るほどいろいろ難しく云々」みたいな記事とか、
友達に「婚活とかしないの?」って言われるのとか、
気にしたくなくても、どうしてもぐっさり突き刺さるものがあるし、


……そうだなぁ、

「○○できない」というそのフレーズで、

なにか自分に欠陥があるように思わされるんですよね。



いろんな事情や理由があると思うけど、
『パートナーがほしくても、いないひと』のうちのいくらかは、
「たまたま、ちょっと不器用だっただけのひと」
だと思うんですよ。

ただ、とっても奥手だったとか、
異性がちょっと苦手だったとか
「つきあう」っていうのを軽く考えられなかったとか、
別れたその人がなかなか忘れられないとか、
アプローチしてくる人がいるときに、たまたま別の人に片思いしていたとか。


あるいは、結婚や恋愛よりももっと大切に思われる何かと、一生懸命とっくみあいをしていたとか。


なんか、それくらいのこと。



それなのに、「何か問題あるよね」って、すべてを否定するような言葉で表現される。
「急がなきゃ!」って言われると、年とともに自分の価値が下がるように思わされる。


今日も昼休み、このドラマの話題になったので、私が石田ゆり子さんの役柄を説明すると、
先輩が、
「それはそれで、気持ち悪い」
と一言。

先輩、いい人なんですよ。徳の高い活動もたくさんしてる。
でも、こういう言葉、やっぱりみんな普通に口にしてしまう。



気にしなければいい、

ひと括りにしなければ気がすまない単純な人間の言葉だと割り切ってしまえ、

そう言われればそのとおりだけど、

それでもやっぱり、 おかしい、問題があるなんて、

例え直接自分に向けて言われたのではなくても、

誰かにそう思われているように感じれば、心は絶対、痛むよね。



人は、無意識的に、理解しがたい立場を蔑みたがるもの。

自分より「ちょっと下」を探したがる。

性格が悪いわけじゃない人でも、

いじめっこじゃなくても、

普通に生きてる人でも、

優しい人でも。



週刊誌が下世話な見出しをでかでかと打ち出すのは、
そういうのを好む人がマジョリティだという証でしょう。


けれど、誰かを笑ったとき、


例え、どれだけ自分の側が「まっとうそうな立場に“見えた”」気がしたとしても、


そのとき笑った側に、本当の正義はない。決して。



「逃げ恥」の平匡くんも、百合ちゃんも、ちっとも「問題がある人」じゃないですよね。
ちょっと上手に出来なかった、可愛い人たち。
そういう風に描いてくれているから、このドラマはとても好きです。
あと、毎回、十姉妹が出てくるところも!(そこ?)



そろそろ、自分と違う立場の誰かを簡単に笑う時代は終わるんじゃないかなぁ


それぞれに事情があることに心を寄せられるように、自分の心のレベルを上げていく、


そのような時代を作るときに来ているんじゃないかなぁ



私はそんな風に思いたいです。

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