漫画の話「ヤコとポコ」

ダンくんがまだ、生後4ヶ月くらいのころ。
別に仲良しなんじゃなくて、私が寝てるダンをコキチの後ろに置いたら、ダンはぐうぐうそのまま寝てて、コキチは「……なんか邪魔なんだけど……」と思いつつも、ガマンしてくれてるの図、です。


角度変えて。

迷惑そうな兄貴


「しょうがないなぁ……」

あきらめてくれた兄貴。




猫が好きでも、特にそうじゃなくても。

可愛いものが好きならぜひ。

染み渡るようにあったかくなれるものが好きならぜひぜひ。

今日のご紹介は、そんな漫画。

<ヤコとポコ>


……今年はホンッッッッットに、漫画当たり年です。たぶん、これがトドメかな。


自分にとってヒットな作品っていうのは、例えば漫画だったら、1、2話で。映画やテレビだったら冒頭15分で、「これ、好きになるわ」と、ピーンときます。
稀に、途中から急におもしろくなるものもありますが、大抵は、序盤の空気で好きかどうかが解る。私はその辺、自分の「好みアンテナ」を割と信用しています。
でも、予告にはたまに騙される。スピルバーグの「ターミナル」、あれ、予告だと明らかにお涙系だったよね。蓋を開けてみたら、あれっ、トム・ハンクスが可愛いだけの映画……?(笑)
逆に、ずっと応援してたのに、最後だけ「なんでやねーん!」って作品もたまにある。


どうでもいい余談が長くなってしまった。
というわけで、この作品も、試し読みで、
「……これ、たぶん……めっちゃイイと思う……」
と反応した我が輩の「好みアンテナ」は、やはりいい仕事をしていました。


少女漫画家のヤコと、アシスタント猫型ロボットのポコの日々。
でもその関係性は、ドラえもんとのび太より、キテレツとコロちゃんに近いかもしれません。


舞台は近未来ですが、文明は意図的に退化させられています。
車の制限速度は20km、高速でも40km、
「検索」には10分くらいかかる、
人々が電話やPCを持ち歩いていた頃のことは、「人と人の距離がおかしかった時代」と言われています。


スローに運ばれていく世界、建物はおかしな曲線、乗り物は動物の形。
そして、ポコを始めとするお手伝いロボットたちの可愛さときたら。
とにかく、もう、


ああああ、好きすぎる、この世界観!!! 全てがドンピシャで好みです!!!!



そして何と言っても、表現の仕方が秀逸です。
効果音も、コマ運びも、静かで地味なのですが、そこに流れる気持ちが、多くを語らずとも、見事に伝わってきます。
侘び寂びを感じるというか、ああ、ここはそういう意味か、と味わう余韻がある。何というか、「粋」だなぁと思いました。
「びしぃ…」だけでクスッと笑い、「ばたばた」だけで、ヤコの嬉しさが伝わってくる感じ。



仮に1話でピンと来なくても、とにかく、いいから、まずは、2巻まで読みましょう。(義務かよ)
私は2巻の終わりで、「うえっ……ひっ……ああー……!」という声をあげながら泣きました(笑)
彼の瞳のアップと、ぽろりとこぼれた涙だけで、喉のあたりにぐぐっと来るものがあったのに、ページをめくったら本格的に涙腺が決壊しました。
そしてそのあと、まさかの展開に腹がよじれるほど笑いました。


「花のズボラ飯」の作者さんだそうですが、どうやらその正体は、別名義でエロ漫画を描いてる男性作家さんらしいとか(笑)幅広いですね〜。
っていうか、秋田書店、「凪のお暇」といい、この作品といい、ヒット連発し過ぎじゃないですか。「サチのお寺ごはん」もよかったよ。
とりあえず秋田書店さんはこの勢いで、さっさとポコとロダンのグッズを出してください。
ミュシャのも出してください。
モネも好きだよ、ブーシェも、それから(以下ロボット全部)
皆さんも、「ヤコとポコ」を買って、ポコの尋常じゃない可愛さおよびロダンの愛おしさについて、私と語り合ってください。



てきとうでもいい、てきとうだからいい。

かんぺきにもその分の弱点がある。

ダメな子には、ダメな子としての役目がある。


元気がなくなったときに、読み返して幸せになれる本。
元気なときにも、読み返して楽しくなれる本。
ありのままでいいんだなぁと思える、心の栄養剤です。



ただ、一個だけつっこませてもらおう。
ラスカルはたぬきじゃない! アライグマだ!(笑)

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